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競馬という筋書きのないドラマ

【コラム】複式呼吸の競馬論

 2016年の年度代表馬が発表されました。
 キタサンブラック、おめでとうございます。

(あまりに人気なので、オッズとの兼ね合いで一度も買ったことはないのですが)

 個人的には最優秀4歳以上牝馬マリアライトが選ばれたことが喜ばしい。
 ドゥラメンテを打ち負かした宝塚記念は素晴らしいレースでした。
 これからはマリアライトの産駒に期待します。

 ところで、JRA賞は記者投票。
 異論反論も多いことと思います。
 近年はSNSが普及して、容易に「世論」を推し量ることができるようになりました。
 そのこともあってか、メディアと「世論」の乖離は、しばしば話題に上ります。

 話は変わりますが、じつは私、東京ヤクルトスワローズのファンでもあります。
 野球にも、毎年のように異論が出てくる記者投票の賞があります。
 その年の守備に長けた選手を称える、ゴールデングラブ賞です。

 ヤクルトファンである私は、数字だけ見て、坂口選手の受賞は間違いないだろうと踏んでいました。
 しかし蓋を開けてみれば、受賞ならず。
 ファンとしては悔しいものがありました。

 2015年は、敵ながら巨人の坂本選手が獲れなかったことに疑問符がつきました。
 その年に受賞したショート鳥谷選手の低迷ぶりは、2016年、スポーツ新聞でもしばしば騒がれていましたので、競馬ファンでもご存じの方が多いのではないかと思います。

 ことほどさように「世論」とかけ離れているかのように見える記者投票。
 しかし「世論」とカッコ書きにしたのには、理由があります。
 フォロワーのつぶやきがタイムラインに並ぶツイッター然り、ネット上の情報も、一定のバイアスがかかっているため、本当の世論とは言い難いところがあるのです。

 翻って、公正中立を旨としなければならないメディアが、その年の代表馬/選手の選定を強いられる苦衷たるや、大変なものがあるはずです。
 人間、誰にだって、贔屓、依怙贔屓は存在する。
 それでもヤクルトファンの記者の多くがショート坂本選手を推したであろうことは、投票結果を見ればわかります。

(坂本選手110票、ヤクルト大引選手3票)

 ましてや、人語を解さない馬を選ぶとなれば、人間の印象や思惑がどうしたって絡んでくる。
 数字だけを見て代表馬を選出するのなら、機械だってできるわけです。
 それでも記者投票をする意義とは何か。

 そもそも、競馬の何が人を惹きつけるかといえば、それは、
「数字に表れないロマン」
 ではないでしょうか。

 このほどシンザン記念を勝ったキョウヘイの名前の由来がニュースになっています。
「美談にするな」
 と批判する向きもあるでしょう。
 しかし、人語を解さない馬が主役の競技だからこそ、見ている人それぞれのドラマができるし、そこが面白い。

 キタサンブラックについていえば、強かったことも確かですし、馬主の個性も相まって、話題づくりにも大いに貢献しました。
 何か裏があると勘ぐってしまいたくなるほど1枠1番を引き続ける強運。
 勝ったら「まつり」を歌うと豪語する馬主。
 その話題は地上波のニュースにまで取り上げられたわけですから、数字に表れないところでも、競馬の発展に寄与したといえます。

「該当馬なし」
 を選んだ記者にも、きっと矜持があるはずです。

 本当に客観的に見て、しぶしぶ「該当馬なし」とせざるを得なかったのか。
 来年こそは、最優秀の名にふさわしい馬が出てきてほしいと願ってのことか。
 はたまた、メディアの中立性を重視してのことか。
 いずれにせよ、それが「偏屈」だとか「愚か」だとか批判するのは簡単ですが、真意は分かりません。

 個人的な感想でいえば「該当馬なし」に15票も入った最優秀ダートホースの投票結果は妥当のように思います。
 サウンドトゥルーの受賞は納得のいくものですが、突出して楽しませてくれた馬というのは、正直いなかった。

 来年こそは、ミツバあたりが人々を魅了する競馬を続けていって、ダート戦線を大いに盛り上げてほしいものです。
 ブラジルカップでの大逃げは、本当に素晴らしかった。
 あのとき東京競馬場のスタンドから起こった拍手こそが、競馬の楽しみそのものと言えるのではないかと感じています。