阪神大賞典 三連複一本勝負
※この記事はレース当日朝時点の配信です。
馬体重・パドック等のデータを考慮に入れていません。
2017年3月19日(土)阪神11R
サラ系4歳上オープン 別定
芝右3,000m 10頭 15:35発走
【予想】
◎ 3 シュヴァルグラン
○ 2 ウインスペクトル
▲ 1 スピリッツミノル
△ 8 タマモベストプレイ
【買い目】
三連複 1-2-3 100円
出走頭数10頭と少ないなかで、もはや既にオッズの分布はサトノダイヤモンドとシュヴァルグランの一騎打ち状態と化していますが、私は敢えて穴党として、有馬記念の勝ち馬を外すという暴挙に出てみました。
――5歳馬が意地を見せるか!
というのが今日の予想のテーマです。
まず、このレースが行なわれる阪神芝3,000mという特殊なコースの特性について検討してみたいと思います。
阪神大賞典のみで使われるこのコース。
必然的にサンプル数が少なくなり、統計上の確かさが乏しくなってしまうものの、コース特性を把握することは、そのまま阪神大賞典というレースそのものの傾向を知ることにもなります。
調べてみると、阪神芝3,000mは圧倒的に、
「内枠の先行馬有利」
という傾向がありました。
過去5年、内枠1~3番の複勝率が、なんと46%。
2015年には2番デニムアンドルビーが4角5番手から2着と好走しています。
さらに過去10年、先行した馬は(8-6-3-16)と、複勝率52%。
2周目の3コーナー過ぎまでゆったりと競馬が展開されるので、前残りになりやすいと推測されます。
一方で1番人気の馬が過去10年(4-3-2-1)で複勝率90%と磐石のデータがありますが、サトノダイヤモンドは前走を除けばどちらかというと差し馬。
8枠9番に入った今回、控えて差し届かない波乱の展開に賭けたいと思います。
このレース5歳馬は過去10年で(3-2-4-14)、複勝率39%ですから、ここは年下に負けてはいられません。
本命◎シュヴァルグランも差し馬ですが、昨年の阪神大賞典、2周目の3角7番手から4角では4番手に進出しており、長い脚を使って勝ち切れる力を持っていますので、ここは2番人気に逆らえません。
このときの2着が同じ歳のタンタアレグリア。
AJCCを制した同馬のように、シュヴァルグランにも5歳の意地を見せてもらいたいところです。
なお、昨年のこのレースでは、シュヴァルグランの斤量は55kg。
今年は2kgの斤量増となりますが、一方でサトノダイヤモンドが4歳馬にして同じ57kgを背負わなければならない点も、シュヴァルグランに有利に働きます。
前走の有馬記念では57kgを背負って、55kgのサトノダイヤモンドに0.5秒差。
4角から直線に向いたところまでは、手応え抜群の位置取りでした。
同斤量となる今回なら、位置取りの優位を活かして逆転も可能ではないかと踏んでいます。
○ウインスペクトルは脚質が定まらずにムラ駆けするタイプに見えますが、逃げ先行ができて展開がハマれば一発がありそうな馬です。
逃げて(3-0-0-1)、先行して(1-0-1-4)の実績で、前に行くことさえできれば複勝率50%。
前走は格下の1000万条件、小倉2,600m。
スタート直後は控えましたが、1周目の直線から前に出して1角1番手となりました。
向こう正面で10馬身リードをつけて、あとは楽逃げ。
5馬身差の圧勝で単勝万馬券を演出しました。
「1000万条件からの阪神大賞典3着以内は過去10年なし」
というデータは気にかかりますが、一方で、
「前走1秒以上の差で勝った馬は過去10年0頭」
という未知の側面もあります。
昇級初戦ですが斤量1kg減となり、5歳にして過去4勝、生涯複勝率は56%。
内3勝は右回りのコースで挙げています。
初めての阪神で未知の部分があり、一発を期待してみたいと思います。
さらに一発を期待したいのが▲スピリッツミノル。
逃げて(3-1-0-4)、先行して(2-0-0-5)の実績があります。
ただ、ここ3走はスタート直後に押しているものの、後ろに控える形となってしまい、追い込みで届かない競馬が続いています。
それでも、2走前の京都3,000mでは上り坂の手前から前進を開始して、長い脚を使って大外を回しながらも△タマモベストプレイに0.3秒差3着。
これはデムーロ騎手の好騎乗という側面もありそうで、乗り替わりとなる今回は割引が必要ですが、このときの走破時計が3:06.4。
サトノダイヤモンドの菊花賞(京都3,000m)の勝ち時計3:03.3には遠く及びませんが、2014年の阪神大賞典勝ち馬ゴールドシップも勝ち時計は良馬場で3:06.6でした(牡5歳で58kgだったとはいえ)。
単純に阪神でも同じタイムで走れれば、過去3年のタイムから、複勝圏内には充分に入れる実力を秘めています。
ただ、ネックなのが斤量。
2走前はタマモベストプレイより斤量が1kg軽かったのですが、今回は同斤量となり、比べると明らかに格下となってしまいます。
スピリッツミノル自身、前走から1kgの斤量増。
これはタマモベストプレイのほうがいいのでは? と悩みましたが、タマモはタマモで不安材料がいくつか見受けられました。
前走は先行してスピリッツミノルを下して1着だったものの、2走前のステイヤーズSでは逃げてアルバートに1.4秒差の5着。
着順よりは案外な見た目で、最後の直線では脚が残っていませんでした。
そして昨年の阪神大賞典では、シュヴァルグランに1.0秒差4着。
長距離とはいえ、着順以上に着差が開いているような印象です。
また、キャリア5勝の内2勝は1,400mでのもの。
阪神競馬場での実績もありません。
過去10年、阪神大賞典で7歳馬は(1-0-3-14)、複勝率22%と苦戦中。
5歳5勝のスピリッツミノルに上積みがあれば、7歳5勝のタマモに逆転する目もあるのではないかと考えました。
もちろん、10頭立てと敵は少ないにせよ、他にも強力なメンバーはいます。
2014年のダービー馬ワンアンドオンリーだって、本来なら三番人気で燻っているような馬ではありません。
差して(3-2-0-7)、阪神では(3-1-0-2)。
前走AJCCはスタートを決めて前につけるも、控えて追い込んでタンタアレグリアに0.6秒差5着。
2走前のジャパンカップは先行するも、キタサンブラックに0.8秒差8着。
2014年9月以来、勝ちがないという苦しい競馬が続いていますが、7歳のここが引き際を決める一戦となりそうです。
三連複の人気傾向を覗いてみると、オッズ9.9倍以下が4点とガチガチの兆候が出ていますので、過去に私が書いたことと言行不一致なのは承知しています。
私も正直、3→9→2、9→3→2の三連単を考えなかったわけではありません。
1、2、3のワイドボックスでも利益が出るオッズではあるので、サトノダイヤモンドに逆らえないという方は、私の買い目もアレンジしていただいたほうが良いと思います。
それでも展開が向いての一発を期待してしまうのは、穴党の悲しい性なのかもしれません。
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