皐月賞 三連複一本勝負
※本記事はレース当日未明時点での予約配信です。
人気・オッズの状況は、最終的には変動している可能性があります。
2017年4月16日(日)中山11R
サラ系3歳オープン 牡・牝 定量
芝右2,000m 18頭 15:40発走
【予想】
◎ 7 ペルシアンナイト
○ 5 レイデオロ
▲ 11 アルアイン
△ 3 コマノインパルス
【買い目】
三連複 5-7‐11 100円
前項で分析したように、先行馬有利な中山芝コース。
前日4R、芝2,000mの3歳未勝利戦で2:00.4の速い時計が出ていますから、
「今年の牡馬は弱い」
と言われる皐月賞でも、1:58.0~59.0くらいの決着になって不思議はありません。
……で、前日発売のオッズを見て、
「しめた」
と私は思うわけです。
「67年ぶりの歴史的快挙」
というマスコミの喧伝を受けて、牝馬ファンディーナが1番人気となりました。
たしかに過去3走は1,800mながら、最後の直線では余力残しで底を見せておらず、2,000mの適性を感じさせます。
見た目も派手な勝ち方で、ロマンがあります。
しかしながら、厳然と存在するのは、60年以上、牝馬から勝ち馬が出ていないという事実。
過去10年でも1頭が出走して複勝圏内には入れていません。
牡牝が混合したレースならいざ知らず、紅一点となる今回、動物としての牝馬には、目に見えない牡馬からの威圧感があるのかもしれません。
加えて、角居調教師の著書『競馬感性の法則』(小学館新書)によれば、
「牝馬3歳の春はとてもデリケートです。フケ(発情)の出る時で、体調管理が難しい」(第1章 第2節より引用)
とのこと。
皐月賞を牝馬が勝つには、多くの困難がありそうです。
前日発売のオッズを見て、
「しめた」
と思った馬がもう1頭います。
締め切り直前のオッズがどれだけ動いているかわかりませんが、当日未明現在では単勝4番人気の○レイデオロです。
無傷の3連勝、近2走は中山2,000mを使って2:01.0→2:01.3、いずれも上がり最速と、ケチのつけられない競馬をしています。
にもかかわらず一本かぶりしないということは、先週ソウルスターリングが3着に敗れたことで、管理する藤沢厩舎にケチがつき、ステップレースを使わない3ヶ月半の休み明けが不当に嫌われたのでしょうか。
ソウルスターリングは阪神への遠征で、単に強い関西馬に負けただけのこと。
いわばホームで関西馬を迎え撃つレイデオロとは、立場が違います。
レイデオロは、本質的には差し馬だと思われますが、新馬戦では1枠1番から先行して強い勝ち方も見せており、今回、3枠なら悪くありません。
さて、買い目の1頭が決まったところで、1:58.0~59.0くらいの決着を想定して他の馬を探していきます。
もちろん、例によって内枠の先行馬が優先です。
……が、2,000mの実績が良く見える馬がいない。
同舞台で行なわれた京成杯、弥生賞の勝ち時計が、いずれも心許なく映ります。
今年の牡馬は弱いと言われるゆえんでしょう。
(ただ、△コマノインパルスは葉牡丹賞でレイデオロに0.2秒差ですから、極端に人気が落ちた今回、馬券に絡めれば妙味はあると思います)
そうなると距離延長組のスピード能力を推し量ることになる。
そうして辿りついたのが、◎ペルシアンナイトでした。
前走、阪神マイルのG3で3馬身差の完勝を収めており、2ハロン延長も対応できそうな脚色に見えました。
初の2,000mですが、新馬戦がコーナー4つの小倉1,800m。
コースロスのある8枠10番から先行して3馬身差の勝ちを収めており、早熟な器用さを窺わせます。
小倉→東京→中京→京都→阪神と転戦、重馬場も経験しながら(3-1-1-0)と安定した成績を収めていますから、中山2,000mもこなしてくれるはずです。
鞍上のデムーロ騎手も、G1の舞台なら絶好調、大いに期待が持てます。
そもそもの話、
「馬なんか見ずにルメール‐デムーロ馬券を買っておけば勝てたのに!」
と天を仰いだことが、これまで何度あったことか。
ルメール騎乗のレイデオロと合わせて、5‐7のワイドが10倍以上ついているのは、案外盲点かもしれません。
対抗は▲アルアイン。
デビューから3戦の脚質は差しでしたが、前走で松山騎手に乗り替わって、阪神1,800mのG3・毎日杯を先行して1着でした。
断然の1番人気1.2倍を背負っていたサトノアーサーを半馬身下した勝利には価値があります。
松山騎手は先行意欲が旺盛なので、コンビ継続で自在性を手に入れた今回、距離延長でも上手く立ち回ってくれるのではないでしょうか。