弥生賞の結果
弥生賞は不満の残る結果となりました。
◎ 9 ダイワキャグニー → 9着
○ 7 コマノインパルス → 6着
▲ 4 ダンビュライト → 3着
☆ 1 ベストアプローチ → 4着
☆ 12 ディアシューター → 10着
【当ブログの収支】
+9,010円
やはり前半3ハロンが36.6秒、1,000mが1:03.2秒と、かなりのスローペースになり、こちらの思惑どおりにダイワキャグニーとディアシューターが2番手3番手で直線を向いてくれたところまでは良かったのですが、切れる脚が残っておらずに9・10着と惨敗。
あのスローペースから差されて、勝ちタイム2:03.2、上がり34.6秒はG2を名乗るには平凡の上にも平凡ですし、期待を裏切るくらいに先行勢にレースを作る力がなかったのだと思います。
「コマノインパルスの京成杯の勝ち時計が平凡」と書きましたが、それでも弥生賞より3馬身半も速いタイム。ホープフルS8着だったディアシューターの時計ですら、余裕で弥生賞を勝てたわけですから、酷いものです。
ダイワキャグニーに関しては、これで1ハロン延長が難しいことがわかったので、マイルから1,800mで人気薄のときに狙ってみたいと思います。
今年の3歳牡馬はレイデオロが頭ひとつ抜けた格好ですが、それにしても昨年に比べたら、全体のレベルは見劣りしてしまいます。
勝ったカデナにしても、次に善戦できるかどうかは未知数。
土曜のオーシャンSで、息をもつかせぬハイペース、騎手同士の読み合いに次ぐ読み合いの電撃の6ハロン戦を観た直後だっただけに、不満の残る日曜日の夕方でした。
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弥生賞 三連複一本勝負
2017年3月5日(日)中山11R
サラ系3歳オープン
芝右2,000m 16頭 15:45発走
【予想】
◎ 9 ダイワキャグニー
○ 7 コマノインパルス
▲ 4 ダンビュライト
☆ 1 ベストアプローチ
☆ 12 ディアシューター
【買い目】
三連複 1-9-12 100円
(※本記事は予約配信です。レース当日未明のデータを基にしています)
昨年マカヒキ、リオンディーズ、エアスピネルが揃い踏みした弥生賞には、荒れないイメージがあります。
過去10年、単勝1番人気が(5-2-0-3)で複勝率70%。
単勝2番人気も(3-1-3-3)で同70%と、人気通りの結果を示しています。
それでは今年も堅いのかと思って三連複の人気順を見てみると、意外や意外、オッズが100倍を超えるのが36番人気以降と、思った以上に上位の買い目が均等に売れている印象です。
データを紐解けば一昨年にも10番人気タガノエスプレッソが3着に絡んで、三連複で41,050円がついたレース。
昨年のように確たる有力馬がいない今年、2桁人気が絡む2割の確率に期待して、思いきった予想にしてみました。
まず◎ダイワキャグニーは、今週の初めから穴馬にしようとひそかに狙っていた馬です。
カデナとコマノインパルスが1番人気を争うものと予想していましたので、前日発売段階で1番人気になるとは、正直、思っていませんでした。
前走の勝ち方が素晴らしく、のち共同通信杯2着馬のエトルディーニュに2馬身差をつけたとはいえ、キャリア2戦で2,000m・右回りの経験がなく、1番人気に推されるにしては危うい印象です。
とはいえ、この馬を外すわけにはいきませんから、ここは相手に妙味ある馬を探していきます。
狙うは、積極的に逃げる馬がいそうにない今回、スローペースから先行して勝てそうな馬です。
○コマノインパルスはトリッキーな中山2,000mの実績(1-1-0-0)が無視しがたく、自在性のあるところも魅力です。
▲ダンビュライトは新馬戦と前走の内容を評価して、距離延長がプラスに働くと見ています。
皐月賞トライアルではありますが、陣営が、
「3着に入れば皐月賞に出られるけど、ダービーも出したいから2着までに入りたい」
と強気の発言をしているところも注目です。
ここまで◎○▲ならば29.0倍、三連単でも本線が115.5倍。
100円1点勝負での年間収支を考えたら、賭けても意味のない人気帯ではあります。
そこで、よりギャンブル性が高いものの、ハマれば楽しみな2頭を相手に選びました。
ことカデナは「4戦連続上がり最速」が喧伝されていますが、前走33.2秒なら☆ベストアプローチも負けていません。
奇しくもカデナに負けた京都2歳Sのみ、ベストアプローチは上がり最速を逃がしていますが、他3戦はいずれも最速。
京都2歳Sでも直線に向いたところで前が塞がる不利を受けながら、カデナから0.4秒差の3着。そのときは大外8枠10番でしたが、1枠1番を引いた今回、コースロスなく内を先行して不利なく進めば、カデナよりも先着する青写真が描けます。
3ヶ月半の休み明けであるカデナとは違い、使っている強みがあるのも魅力です。
ただ「ギャンブル性が高い」と書いたのは、スタートと行き脚に不安が大いにあるから。
ダイワキャグニーに0.4秒差負けた前走セントポーリア賞、スタートから先団につくことができず、大外を回して追い込む不利な競馬を強いられました。
この馬、首を下げて走るようなところがあって、エンジンのかかりが遅いのかもしれません。
ただ、評価すべきは2走前の500万条件(阪神2,000m)です。
ここでも立ち遅れてやや後方6番手からの競馬となりましたが、1,000m通過が1:04.6のスローペースとなるや3コーナー手前から早めに鞍上の手が動き、進出を開始。
結果的に、4コーナーで4番手と先行しながら上がり最速を叩き出し、逃げた勝ち馬ダノンディスタンスに半馬身及ばずの0.1秒差2着でした。
素人目の推測ですが、直線でも首が変わらず下がっていたことから、重心を低く走れていることが、トップスピードに乗ったときの爆発力を生んでいるのかもしれません。
思えば直線の短いトリッキーな中山でこそ、早めに進出して長い脚を使う競馬が活かせるはずです。
あるいは幸運にもスタートが抜群で行き脚がついた場合には、そのまま逃げても面白い。
テン乗りですが、オーシャンSでメラグラーナを導いた戸崎騎手の手腕をここは信頼したいと思います。
ベストアプローチの対極、大外枠の☆ディアシューターは、前日発売段階で10番人気、単勝約90倍まで舐められる馬とも思えません。
前走の共同通信杯はG3。
他に前走で重賞を使ったのは、コマノインパルス、ダンビュライト、グローブシアターと有力馬揃いです。強い相手と戦ってきた経験は、サトノマックスらにはない貴重な財産といえます。
(カデナは休み明けなので考慮外としています)
しかも、前走の走破時計1:47.9は、じつは同舞台で行なわれたセントポーリア賞のダイワキャグニーの勝ち時計と0.2秒しか違わず、エトルディーニュよりも半馬身分ほど速い計算です。
いずれもスローペースからの時計のかかる決着ではありますが、少なくとも1番人気馬と同程度には走れるということです。
むしろ注目すべきは、3走前のホープフルSの時計。
レイデオロに1.0秒差、グローブシアターに0.6秒差は完敗の内容ですが、これは不人気馬が逃げてミドルペースとなり、差されたケース。
先行したディアシューター自身は2:02.3でまとめており、この時計はミドルペースで流れた京成杯コマノインパルスの勝ち時計よりも0.2秒=1馬身分速いものです。
コマノインパルスの勝ち時計が平凡といってしまえばそれまでですが、同馬だって注目すべきは2走前、スローだった葉牡丹賞でレイデオロに0.2秒差迫った1:01.2だから、懸念はありません。
皐月賞の権利がかかっていることもあり、各馬が慎重に出方をうかがってスローペースになる展開を予想すればこそ、ディアシューターの持ち時計でも位置取りの優位を活かして3着内に粘り込む可能性が見出せます。
土曜日のオーシャンSを見る限り、内外の有利不利もなく、むしろ直線の外側のほうが走れている印象があったので、大外枠でも特に問題視はしていません。
ホープフルSでこの舞台を経験している大野騎手との再コンビで、一発を期待しています。
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夢の三連複フォーメーション(2)
オーシャンSは大荒れを期待したのですが、終わってみれば堅い決着でした。
◎ 4 クリスマス → 3着
○ 10 スノードラゴン → 8着
☆ 5 バクシンテイオー → 6着
【当メルマガの収支】
+9,110円
ウインムートとトウショウピストがハナを主張して前半11.9-10.8-10.9秒を刻むハイペースの中、私が選んだ3頭は冷静に折り合いをつけ、直線では大いに見せ場もあって、1着馬とは0.1秒差と0.4秒差ですから、着順ほどには大きな負けではありません。
たった100円で3万馬券の夢を見させてくれたわけですから、その健闘を称えたいと思います。
さて前回、2017年のレース結果の傾向から、3-4-5、4-5-6、5-6-7番人気の組み合わせをベタ買いしていけば、簡単に儲けが出せるのでは!?
という仮説を立てました。
しかし結論から言いますと、2016年のレース結果で検証してみたところ、あまり有効な手とは思えませんでした。
月ごとの収支が3ヶ月連続して赤字となり、4月になってようやく黒字が出せたものの、儲けは1万円にも満たない額。とても1~3月の負けを補うほどではありませんでした。
1ヶ月のうちに的中が1度もないわけではありませんが、思ったより配当がつかないことも多く、負けがこむ一方でした。
推測するに、それぞれの馬の複勝人気の組み合わせで買い目を規定した場合、レースによって三連複の売れ方にばらつきが生じるので、配当もバラバラになるのでしょう。
その点、たとえば三連複の人気順で26~35番人気を狙うという戦略のほうが、だいたい100倍前後で推移していますので、狙ったオッズ帯を正確に拾うことができそうです。
考えてみれば当たり前の話で、三連複のオッズというのは、3頭の馬それぞれの複勝人気の合計値や平均値によって算出されているわけではありません。
あくまでも3頭をひとかたまりとして、買い目の人気順に従って算出されているのです。
そこにはおそらく、
「前残りの展開を想定して先行脚質の馬だけを買う」
とか、
「外枠が有利だから外枠の馬だけを買う」
とか、個々の馬の能力以外の要素も加味されています。
だから複勝人気順と比べて、オッズの歪みが散見されるのかもしれません。
いずれにせよ、複勝人気順に基づいた「絶対儲かる買い目」など、おそらく存在しないのではないでしょうか。
世の中、そんなに美味い話がそうそうあるものではありません。
JRAが問答無用で控除額を持っていくという圧倒的に不利な前提で争う以上、勝つためには購入者の馬券知識や博才、あるいは運といった要素が介在しなければならないのだと思います。
今回の検証を通して、三連複では個々の馬の能力のみならず「3頭ひとかたまり」で捉える視点の必要性を感じました。
1着馬や2着馬だけが対象となる単勝や馬連ならいざ知らず、2桁人気が2割の確率で絡む三連系という特殊な馬券種であるからこそ、人気にとらわれない大きな視点を持ちたいものです。
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チューリップ賞の予想
◎ 10 ソウルスターリング
○ 3 リスグラシュー
▲ 4 エントリーチケット
☆ 8 ビップキャッツアイ
ソウルスターリングとリスグラシューが実績の面では飛び抜けており、桜花賞への叩き台とはいえどちらかは複勝に絡むくらいには走るでしょうから、三連系の高配当はほとんど望めなさそうなレースです。
(逆にいえば、2頭が揃って馬券を外すだけで一気に万馬券が期待できるのですが)
思考停止をすれば3-10の馬連でもワイドでも手堅くプラスにはできるでしょうが、効率の悪さは大して変わりません。
いっそ2強の馬を2・3着と想定してエントリーチケットの単勝か、あるいはビップキャッツアイの複勝で勝負するほうが潔いともいえそうです。
ビップキャッツアイは、前走の着順・走破時計が平凡とはいえ、オープンのマイル戦で逃げるサロニカに追いすがっての先行0.5秒差、ミリッサとは0.3秒差ですから、単勝300倍台は舐められすぎです。
オーシャンS 三連複一本勝負
2017年3月4日(土)中山11R
サラ系4歳上オープン 別定
芝右1,200m 16頭 15:45発走
【予想】
◎ 4 クリスマス
○ 10 スノードラゴン
☆ 5 バクシンテイオー
【買い目】
三連複 4-5-10 100円
――スプリンター戦線異状あり。
先週の阪急杯は、初芝の最低人気馬ナガラオリオンが3着に絡む大波乱で、三連複も239,760円の超高配当となりました。
一本かぶりだったシュウジが8着という痛恨の敗戦。
高松宮記念はますます混迷を極めてきました。
1着馬に高松宮記念の優先出走権が与えられる今週のオーシャンSも、波乱の予感は充分に孕んでいます。
2016年の当レースの払い戻しが26,680円。
2014年が21,360円、2012年に至っては389,450円と、2年に1回は荒れています。
スプリントを主戦場とする穴党としては、ぜひとも射止めたいレースです。
とはいえ本命は人気馬から、まずは季節はずれの◎クリスマス。
何が何でも優先出走権を獲りにくるであろうメラグラーナが人気を集めそうですが、同馬がナックビーナスに勝った前走が、今回と同じ中山芝1,200m(良)で1:08.4。
重賞では1:08.0が基準になりそうなので、なるほど優秀な時計ですが、前走の時計ならクリスマスも同舞台で1:08.7。斤量が55kgと、メラグラーナより1kg重かったことを考えれば、同じ54kgとなる今回は互角と見ます。
おまけに、前走カーバンクルSは前半11.8-10.4-11.0と刻む超ハイペース。
他ならぬクリスマス自身が作り出してしまったペースですが、それでも終い粘って4着まで残ったわけですから、強気で勝ちにいった競馬と評価できます。
直線が短く、差しが届きにくいトリッキーな中山コースで、有利な内枠偶数4番を引けたのも好材料。
過去を紐解けばクリスマスは、新馬戦で函館芝1,200mをレコード勝ちしている生粋のスプリンターです。
続く函館2歳S(G3)も自身のレコードにわずか0.3秒及ばなかっただけの楽勝。
3年前のこととはいえ、重賞勝ち馬である点は素直に評価できます。
明けて6歳と年を重ねてきましたが、この冬、3ヶ月半の休み明けから10着→4着と順位を上げています。
在厩調整で冬場の太め残りなく、むしろ10~20kg減らしてくるであろうという勝負駆けの仕上げも好印象。
斤量が1kg軽くなる今回、気持ちよく自分のペースで強気にレースを流していって先行勢の脚を削り、4コーナーで先頭に立って粘り残る展開を予想しています。
重賞勝ちの実績を評価するなら、2014年のG1スプリンターズSを制した古豪○スノードラゴンも評価しないわけにはいきません。
もともと穴馬として狙っていたのですが、ここまで人気が出るとは正直、思っていませんでした。
2014年に2着、2016年に3着と、オーシャンSは好走歴のあるレース。
芝での勝ちがG1だけで(1-5-1-8)と極端な馬だけに、好走できているこのレースには何かしら走りやすさがあるのかもしれません。
近2走は負けすぎでしたが、1,600m→1,400mと微妙に長かったと思われ、距離短縮は歓迎です。
ダートで7勝しているパワーの持ち主なので、中山の急坂も得意。
クリスマスがペースを流してくれれば、G1馬らしく33秒台の末脚を活かせる場面も生まれます。
昨年の大混戦だったスプリンターズSでもレッドファルクスにわずか0.1秒差の5着。1:07.7と時計も上々、ネロやビッグアーサーよりも先着したのですから、老け込むにはまだ早いでしょう。
中9週とやや間隔が空きますが、昨年のオーシャンS3着が1年3ヶ月ぶりだったことを考えれば、休み明けも問題ありません。
そもそも、人気のメラグラーナもブレイブスマッシュもクリスマスも、前走はオープン。
G2阪神カップを使ったスノードラゴンは14着に敗れたとはいえ、格としては上です。
クリスマスともども貫禄を発揮して、これが最後の徒花ではないですが、じつに3年ぶりとなる戴冠を目指してほしいものです。
(ちなみに、カーバンクルS後にG3京都牝馬Sを使ったナックビーナスは、関西遠征後の中1週である点と、鞍上の乗り替わりを嫌って買い目から外しました)
ところで、出馬表を眺めていると、クリスマスのすぐ隣に、前走の成績を不当に評価されていない馬が1頭います。
☆バクシンテイオーです。
早熟だったクリスマスとは対照的に、2016年の北九州記念で7歳にして重賞初勝利を挙げた晩成型。
掲示板にはちょくちょく顔を出しつつも惜しいところで勝ちきれず、全成績(6-2-2-17)で複勝率37%と、名前に似ず地味なタイプです。
前走のカーバンクルSこそ6着でしたが、斤量58kgを背負って勝ち馬と0.2秒差、クリスマスとはハナ+アタマ差で同タイム。
外を回ったコースロスもありました。
オーシャンSを回避した有力馬オメガヴェンデッタを半馬身離してもいます。
しかも前走は3ヶ月の休み明け。
叩き2戦目、斤量も2kg減る今回は、クリスマスさえも逆転する可能性を秘めていそうです。
勝った北九州記念と同じく12頭という少ないメンバーで、内から運んで前が開けば、小回りの中山でも前走上がり2位タイの末脚が武器となりえます。
乗り替わりとなるシュタルケ騎手も、2015年のシルクロードS(G3)5着、毎日スワンS(G2)4着(14番人気)と好相性。
短距離に強いサクラバクシンオー産駒らしい、名前に似つかわしい派手な一発を期待しています。
本番の高松宮記念まで、中2週。
ここを好走した馬たちにも、厳しい次走が待っています。
夢の三連複フォーメーション
先週の日曜重賞は大荒れでした。
アーリントンC
◎ 4 レヴァンテライオン → 12着
○ 2 ディバインコード → 3着
▲ 3 キョウヘイ → 7着
△ 8 ペルシアンナイト → 1着
◎ 5 ロサギガンティア → 9着
○ 8 ミッキーラブソング → 6着
▲ 10 テイエムタイホー → 12着
☆ 4 ヒルノデイバロー → 2着
【当メルマガの収支】
+9,210円
――予想をせずとも、ある決まった人気帯の馬を狙って買い続けるだけで、自動的にお金が増えていくようなフォーメーション。
競馬ファンなら、誰もが一度は夢見たことがあるのではないでしょうか。
先週に引き続き、今週も三連複の人気傾向を研究材料としつつ、本当に回収率100%を確実に超えるような人気帯が存在するのかどうか、探っていきたいと思います。
検証の対象としたのは、先週までに中央競馬の主要4場で行なわれた全408レースです。
まず、エクセルを用いて馬券に絡んだ3頭の馬の人気を「昇順」に並べ、左から右に羅列していきます。
※このとき「単勝人気」ではなく「複勝人気」を指標としました。
三連複は3着内を当てるものであって、1着に入る決め手は必須ではないからです。
続いて「三連複の中で何番人気だったか」と「払戻金」を紐付けて、1行が完成です。
これを延々、408行埋めていきます。
(こう書くと気の遠くなるような作業ですが、年始から作ってきたデータベースですので、実際には先週の24レースを付け足しただけなのですが)
データを解析するにはTARGETなどの便利な有料ツールもあるのでしょうが、こうして自分の手で打ち込んでいくと、人気の傾向が肌感覚でわかるので、非常に有益だと思います。
エクセルデータならば自分の思考に従って好きにセルを色づけしたりもできるので、よりオリジナリティの高いデータを抽出することができるのもメリットです。
そうして出来上がったデータのコピーをいくつも作り、多方面から解析していきます。
案の定、左の列(3頭の内で最も人気が高かった馬)には1番人気がずらりと並びます。
その数、半数以上(256レース/出現率62.7%)。
変な計算ですが、全体を平均しても1.68(番人気)と、2を切っています。
複勝人気は常に流動的で、締め切り直前の動きを見極めるのは非常に難しいものですが、1番人気に逆らうと6割は的中の機会を失ってしまうことになります。
逆に言えば、穴党は残りの4割を狙っていかなければならないだけに、初めから厳しい戦いを強いられているわけです。
統計とはよくできたもので、次に多いのはもちろん2番人気、続いて3番人気。
1~3番人気が1頭でも絡む買い目は377レースで、全体の92.4%でした。
この連載初期に書いたように、三連複の買い目から1~3番人気を外すことは、9割の的中確率を逸していることになります。
なお、頭が6番人気以下となったのはわずか4件で、出現率は0.98%。
ここを狙って獲れれば大幅な黒字になることは確実ですが、あまり現実的ではありません。
次に、2番目に人気の高かった馬は、平均すると3.81(番人気)でした。
個人的に、三連複の難しさは「本命」でも「穴馬」でもなく、この「対抗」に当たる部分ではないかと感じました。
本命は1~3番人気の中から選べばいいので、選択肢が少なく、的中率にも高い信頼が置けます。
逆に穴馬は駄目で元々、自分の想像力とデータを駆使して、自由闊達に予想することができます。
(ある意味、穴党が予想するときの一番の醍醐味でもあります)
ところが対抗は、人気が高ければ高いほど的中率が上がりますが、それではガクッと配当が低くなり、回収率に響きます。
かといって不人気サイドに寄れば、当然、的中率が下がる。
そういったプレッシャーの中で「ほどほど」に美味しい馬を探しつつ、やっぱり馬券を当てるためには確実に複勝に絡んでこなければならないわけですから、最も神経を使うべき部分です。
最後に穴馬は平均して7.19(番人気)。
2桁人気もだいぶ目立つようになり、89レースが該当しました(出現率21.8%)。
5回に1回は2桁人気が絡んでいるわけですから、ちょっと予想していた以上に大きい数字でした。
それでは、一通り分析が終わったところで、いよいよ「儲かる買い目」を探していきます。
まず、いくら配当が高くても出現率が低ければ、ベタ買いした場合に負けがこんでいくばかりですから、なるべく出現件数の多い買い目をソートします。
最も出現件数が多いのは1-2-3番人気の組み合わせですが、当然、ベタ買いしても控除率の分だけ綺麗に負ける計算でした。
1番人気が絡む組み合わせは、他もほとんど同様でした。
1番人気が馬券から外れた場合に最も出現件数が多いのは2-3-4番人気の組み合わせですが、これも赤字。
それでは、1・2番人気が飛んだ場合に最も出現率の高い3-4-5番人気の組み合わせは?
じつは、この組み合わせ、私が狙うことの多い「三連複26~35番人気」のオッズゾーンに近く、今年6回出現していて配当の合計は52,980円。
全408レースを100円ベタ買いしても40,800円ですから、12,180円の儲けが出ています!
おおっ、これはもしや! と思い、4-5-6番人気の組み合わせ4件の配当合計を調べると71,060円。
5-6-7番人気の組み合わせ3件でも払い戻しが77,730円と、ベタ買いしても余裕で黒字が出ていることがわかりました。
つまり、3-4-5、4-5-6、5-6-7番人気の組み合わせをベタ買いしていけば、簡単に儲けが出せるのでは!?
昂奮を抑えつつ、2016年のレース結果で検証を始めた私は、数分後、驚愕の事実を目の当たりにするのでした。
(つづく)
阪急杯 三連複一本勝負
2017年2月26日(日)阪神11R
サラ系4歳上オープン 別定
芝右1,400m 12頭 15:35発走
【予想】
◎ 5 ロサギガンティア
○ 8 ミッキーラブソング
▲ 10 テイエムタイホー
☆ 4 ヒルノデイバロー
【買い目】
三連複 5-8-10 100円
※本記事はレース前日深夜の予約配信です。
シュウジの馬体重、ヒルノデイバローのオッズ状況により、私の実際の買い目が変わることはあります。
――スプリンターの勝負はまだまだ決していない!
有力馬回避の報が重なり、ますます混沌としてきた高松宮記念に向けてのスプリント戦線。
暮れの阪神カップで三連複11,220円を獲った勢いをそのままに、ここも大きく当てていきたいところです。
……と書いておきながら、万馬券を勝たせてくれたシュウジを切って、本命は◎ロサギガンティアに打ちました。
過去10年、前走で同距離・同舞台の阪神カップを使った馬が(4-3-3-1)と好成績を挙げている阪急杯。
今年もシュウジとロサギガンティアの2強ムードで、正直、この2頭軸の三連複総流しでもいいよと思考放棄したくもなるのですが、やはりリスクを負うのは好きではないので、100円1点勝負に徹します。
断腸の思いでシュウジを切ったのには、いくつか理由があります。
まず、前走スタートが決まらず、後方からのレース展開となったこと。
結果的に差す競馬もできるとわかってよかったかもしれませんが、稍重とはいえ勝ちタイムの1:21.9は突出して良いわけでもなく。
2・3着とはタイム差なしのギリギリの決着でした。
加えて距離不安。NHKマイルC12着以後、スプリント路線にシフトして1,200mを使って2着2回、4着1回と好成績を残しているように、本質的には1,200mがベストなのではないかと思います。
斤量もシュウジ56kg、ロサギガンティア57kgだった前走とは逆転して、別定戦の今回はシュウジが57kg、ロサギガンティアが56kg。
自分が1kg増えて相手が1kg減ったわけですから、感覚的には2kgのハンデが生じることになります。距離不安を抱えながら、この不利は地味に大きい。
前走の着差が0.2秒でしたから、ロサギガンティアにも充分に逆転のチャンスがあるといえます。
次に、今回は間隔が詰まった相手が多く、中8週のシュウジとロサギガンティアが最長の休み明けとなります。
ロサギガンティアは在厩調整で引き続き好調のようなのですが、シュウジの陣営から気になるコメントがありました。
15日の1週前追い切りの際、
「馬体は10キロほど増えている」
「前走も最終追いの後に10キロぐらい減ったし、自分で体をつくるタイプ」
とのこと。
しかし最終追い切りの様子を伝える記事には、
「馬体は10キロほど増えての出走になりそう」
「少し馬体は増えているだろうが、成長分もある」
「休み明け初戦とすれば、仕上がりは十分」
といったコメントが並びました。
あくまでこの馬の目標は高松宮記念。
成長分「も」ある、休み明け初戦「とすれば」……といった予防線を張るような文脈の裏を勘ぐると、一本かぶりの1番人気を背負うには荷が重すぎるのではないかとも思います。
前走は7番人気だったからこそ馬券的な妙味があったわけで、今回この一本かぶりでは妙味があるとはいえません。
「人気は最強の指標」
が正しいとすれば、前走はロサギガンティアのほうが上(4番人気でしたが、直前まで3番人気だったと記憶しています)。
おまけに、個々の馬の能力とは関係なくなりますが、気になるデータもあります。
過去10年の阪急杯、1番人気の馬は(2-2-1-5)で3着内率50%。
前走1着の馬は(2-1-2-19)で同24%。
前走の勝ち差タイム差なしでは(1-0-1-10)で同17%。
人気を背負う割に苦戦が続いているようです。
おまけに、対象期間内に1番人気で勝った2頭はいずれも香港帰りですから、阪神カップ勝ちの1番人気も絶対ではありません。
別定戦ということで、今回のような斤量の変動も堪えているのでしょうか。
一方、2番人気の馬は(3-1-2-4)で同60%と、1番人気を上回る好成績。
前走の負け差0.1~0.2秒の馬は(3-2-1-9)で同40%ですから、着順が5着とはいえ間にいた3頭がほんの少し強かっただけのこと。
メンバーが揃わなかった今回では、ロサギガンティアに勝機ありと見ます。
ちなみに、文系の私ならではの情報をひとつ。
2月22日(水)付、Yahoo! ニュースに掲載されたサンケイスポーツの記事が、
「年齢的に渋くなってきたが、先週より素軽くなっている」
と藤沢厩舎のコメントを出しています。
これだけ読めば「おっ、マイナス材料かな」と勘繰ってしまいます。
「なになに、過去10年で6歳馬は(1-2-1-37)で3着内率10%。厳しいかな」と。
一方、翌23日に配信されたスポニチアネックスの記事。
長くなりますが引用します。
***
藤沢和師は乗り手たちからの報告を聞き終えると、群がる報道陣の方へ笑顔で歩み寄ってきた。
「順調だよ。年が変わって、以前よりたくましくなった。日曜にまたやる」。 日曜はレースでは? そう、上機嫌で切りだしたのは同時刻にチューリップ賞の1週前追い(Wコースで5F70秒0)を行ったソウルスターリングの話。昨年の2歳女王の順調な成長ぶりに表情は明るい。ロサについても「こっちは若くないから、渋くなってるな(笑い)。でも、動きは先週より軽くなった。前走(阪神C5着)は惜しい競馬。今回また頑張ってもらおう」
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文脈ひとつで、これほどに印象は変わります。
ソウルスターリングと比べたら、そりゃ6歳馬に同じ若さを期待するのは無理というものですね。
ロサギガンティアに求めているのは若さではなく、ベテランの貫禄。
サンスポの記者はちゃんと仕事しろと言いたくもなりますが、読み比べてみると推理小説みたいで、本当に興味深いものです。
さて、軸馬が決まったところで、相手探し。
正直、現段階では馬体重やオッズの変動が読みきれないので、ロサギガンティアの単勝100円と書いてしまいたいところです。
しかし、それでは連載の主旨に反しますので、敢えて大穴狙いで挙げるとすれば、○ミッキーラブソング、▲テイエムタイホー。
ミッキーラブソングは近走の成績が案外ですが、昨年明け、京都金杯3着から臨んだ阪急杯で4着に入ったほどの馬ですから侮れません。
しかも4着とはいえ、0.1秒の僅差でした。タイムも1:20.0なら悪くはない。
1,400mは(4-2-0-6)で、阪神1,400mに限れば(2-1-0-2)と好相性。
全6勝は良馬場で上げており、開幕週の綺麗な馬場もプラス材料です。
稍重だった2走前の阪神1,400m(6着)より着順を上げてくれることを期待します。
鞍上が、安土城Sでコンビを組んで1着の実績がある松若騎手に戻るのも好材料。
若手ですが現在リーディング12位で浜中騎手や川田騎手よりも上、複勝率は23.4%と頑張っています。
穴は▲テイエムタイホー。
こちらもコース巧者で、阪神競馬場では(5-0-1-5)とキャリア7勝のうち5勝を阪神で挙げています。
おまけに冬に良績の多い典型的な「冬馬」で、昨年1月の京都金杯で2着(13番人気)。
一昨年の12月には阪急杯と同じ阪神1,400mのオープン・タンザナイトSで1着に入っています(しかもミッキーラブソングに0.2秒差)。
調教駆けする馬ではあるようですが、CWで終い1F11.7秒ならしっかり動けているようにも見えます。
穴は☆ヒルノデイバローと迷ったのですが、前日深夜の段階で、まさかの5番人気。
淀短距離Sのときにも挙げたように、
「そろそろ」
が期待できる馬ではあるのですが、いかんせん、芝で1着はおろか3着内の経験もない馬が5番人気では、馬券的な妙味には欠けます。
できれば人気薄で狙いたい馬です。
すべてはシュウジが3着内に絡んでしまえば意味のない馬券ではありますが、そのときはそのとき。
本番の高松宮記念は、あと1ヶ月後に迫っています。