【2016年プラス収支!】 三連複100円一本勝負

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競馬メモ編集のススメ

 カーバンクルSは、展開こそ予想通りハイペースの末脚勝負になりましたが、上位入線はことごとく違う馬となってしまいました。

【予想】

◎ 6 オメガヴェンデッタ → 7着
○ 12 シンボリディスコ  → 12着
▲ 1 サドンストーム   → 9着

【当ブログの収支】

+9,820円

 まさかシンボリディスコが大外枠から先行策を仕掛けてくるとは、思いもよりませんでした。
 仕掛けるならむしろサドンストームのほうかと。
 案の定、シンボリディスコは直線に向いた時点で脚が残っていませんでしたね。

 ただ、穴馬2頭の指定に関して、後悔はしていません。
 テレビ東京系列『ウイニング競馬』に出演している原氏も、軸こそ違えど相手に1・12を選んでいて、ホッとしました。
「三連複の神様」こと吉沢氏も12番を挙げていましたので、考え方はあながち間違っていなかったのではないかと思っています。

 さて、

「競馬はギャンブルではない、確率のゲームである」
「人気の低さに比して、期待値の高めな買い目を探す」
「統計的に控除率分の負けに収束していく前に、万馬券で収支の折れ線グラフがズドンと上がる、その一点の揺らぎを狙い撃つ」

 それが私の馬券術であることは、これまでご紹介してきた通りです。
 基本的には数字を重視し、論理を積み上げることで買い目を絞っていきます。

 しかし、それでも前述のように、シンボリディスコが先行策をとる(あるいは、折り合いがつかずに行ってしまった)ことまでは予想が及びませんでした。
 考えてみたら当たり前の話。
 ただでさえ人間同士で競う野球やサッカーでも番狂わせが起こるのに、競馬は人と馬、2種の生き物が協力して走るのですから、数字に表れない不確定要素が数多くあるはずです。

 その不確定要素を少しでも掬い上げるために私が取り組んでいる方法を、今日はご紹介したいと思います。

 もともと私は頭に「超」のつく文系ですので、確率や時計といった数字にはあまり強くありません。
 一方、年間100冊ほど本を読んでいる読書好きではありますので、文脈や行間を読むことは苦手ではない。
 そこでメルマガ開始当初から私がひっそり取り組んでいるのが、
「競馬メモ」
 の編集です。

 作り方は、慣れれば簡単。
 私はYahoo! ニュースを使用していますが、「競馬」カテゴリのニュース記事から、
「追い切り後の調教師・騎手の気になるコメント」
 を「メモ帳」に馬ごとに分けてコピー&ペーストするだけです。

 ただし、コメントを闇雲に切り貼りすればいいというものでもありません。
「状態はいいよ」
「上積みはある」
 といったプラスの要素は一切、無視します。
 そしてマイナスの要素だけを抜き出していくのです。

 大抵の調教師・騎手は、他陣営への牽制もあるでしょうから、少しでも出走馬の状態が良いように取り繕うはずです。
 記者も、レースを盛り上げるために誇張して書いたり、逆に弱点は控えめに、婉曲に書いたりすることでしょう。
 かくして、競馬新聞には「状態はいいよ」「上積みはある」といった変わり映えのしないコメントが並ぶことになります。

 とはいえ、記者はそれを書くのが仕事なのですから、責められるいわれはありません。
 各紙を読み比べてみるとわかるのですが、じつは厩舎のコメントというのは大体、似たり寄ったり。
 想像ですが、おそらく多くの場合は各社がこぞってICレコーダーのマイクを向ける、いわゆる「囲み取材」なのでしょう。
 
 それでも記者は文章のプロですから、言葉の端々に微妙なニュアンスを残そうと努力してくれています。
「上積みはある」
 というコメントひとつとっても、文脈によって助詞の「は」が案外、曲者だったりします。

「(前走負けた相手と比べるとさすがに見劣るけど、こちらも)上積み“は”ある」

 こういう場合は、厩舎が弱気を覗かせていると受け取ることもできます。
 なんだか国語のテストみたいで苦手……という人もいるかもしれませんが、ちょっと意地悪なくらいに文脈や行間を読み込み、
(マイナスなことを言っているな)
 と思ったら、その部分「だけ」を抜き出してみると、その馬に対する印象がガラリと変わってきます。

 たとえば22日(日)のAJCCならば、こんな感じ。

◆タンタアレグリア

国枝調教師
「放牧先で捻挫をするアクシデントなどがあって復帰が遅れた」
「予定より休養が長引いた」
「力は出せる出来」
「ゼーヴィントなど勢いのある4歳馬もいるが、ここは負けられない気持ち」
「2200メートルの距離は少し忙しい」
「これまで長い距離を使ってきましたが、今回は距離が短くなって、中山も乗り方に注文がつきます」
「今年も天皇賞・春を目指したい。休み明けだが格好をつけてほしい」

蛯名騎手
「動きはまあまあ」
「少し休みが長くなったし、競馬勘がどうかとかはレースを使ってみないと」
「いい意味で馬は変わらない」
「厳冬期の休養明けで実戦勘もカギだけど、次につながる競馬ができれば」

(引用元を明示すると煩雑になるので、便宜上、出典はYahoo! ニュースとします)

 注目すべきなのは、

(1)馬の個性(癖、気性、走り方)
(2)馬の適性(芝ダート、道悪、距離)
(3)故障の回復状況
(4)脚質とレース展開について(こうなればいい/こう走る)
(5)そのレースが目標かどうか

 以上の5点です。
 各項目の解説は次回に持ち越しますが、結論から言うと上記のタンタアレグリアは私なら「消し」です。

「(予定通り満足のいく中間は過ごせなかったが)力“は”出せる出来」
「(芝3,200mの天皇賞・春が本番なので、ここは距離も忙しく、叩き台に過ぎない。そのうえ)休み明けだが格好をつけてほしい」

 キタサンブラックを0.3秒差まで追い詰めた素質馬も、こうして見ると不安が残ります。
 ただでさえ蛯名騎手は叩いて良化させていく傾向があるので、休み明けのここは「消し」と判断しました。

 結果として好走してしまったら、その時はその時。
 例によって諦めるほかありません。
 競馬新聞が軒並み、
「この馬が来る!」
 とプラス材料を掲げて煽る一方、100円一点で勝負すると決めている私の場合、マイナスの情報こそむしろ貴重だったりするのです。